2017年経営セミナーのトレンドについて

経営セミナーを利用して人材育成を検討しているものの、どんなセミナーを受けさせるべきか判断できずに困っていませんか。近年の経営層向けセミナーのテーマは大きく3つのトレンドがあります。今回は、昨今開催されているセミナーの特徴・概要・内容などから、今の時代に求められている経営層のスキルについて考えてみます。

1.後継者・リーダー育成セミナー

1つ目のトレンドは、次代を担う後継者やリーダー人材向けのセミナーが多いということです。具体的には、部下の叱り方を教える内容や、社員のやる気を引き出すためのマネジメント力を育てる内容などが多く見られます。

主な後継者・リーダー向けの経営セミナーの狙い

いずれも、部署または企業全体の士気と業務レベルを高め、チームの取りまとめができる人材の育成を目的としています。また、若手を対象としているセミナーが多いことも特徴のひとつ。参加者には、スタートアップなどすでに経営者になっている人以外にも、早い段階で経営視点を身につけたいという思いをもった若者の姿も見られます。

すでに経営者になっている人にとっては、今後経営者として、またリーダーとして求められていることが何なのかを知ることができる、いい機会となるでしょう。また早い段階で経営視点を身につけたい人たちは、会社にとって将来を担う貴重な人材といえるはず。若いうちから経営面での育成を行うことが、将来的に企業の管理職、そして経営を担う人材を育てることにつながると考えられているからではないでしょうか。

後継者・リーダー向けの経営セミナーが多い理由

後継者・リーダー向け経営セミナーが多い背景には、主に以下2つの理由が考えられます。

  • 企業内、業界内で、後継者がいない(育たない)
  • 企業内で管理職を担う人材が不足している

少子高齢化に伴い、就職活動の売り手市場が続く昨今。特に、中小企業は大手企業に比べ優秀な人材を確保しにくい時代です。こうした人材不足を背景に、今いる管理職に後継者・リーダー向けの研修を学ばせることで、優秀な人材をほかから確保するのではなく、早いうちから自社で育てようとする企業が増えていると考えられます。また管理職だけでなく若い人材にもこうしたセミナーに参加してもらい、会社からの期待度を示すことで、離職を防ぐという目的もあるでしょう。

企業としては、ひとりでも多くの後継者・管理者を育成し、企業の成長につなげたいというのが、セミナー需要に反映されているのではないでしょうか。現在後継者や管理職層の人材不足に悩んでいる企業は、こうしたセミナーがよいかもしれません。

2.中小企業向けセミナー

2つ目のトレンドは、中小企業向けセミナーです。これらのセミナーはニーズの幅が広く『大企業に負けない人材を育てる方法やブランド戦略』『企業規模が小さくても利益を確保するためのセミナー』など、さまざまなものがあります。すべてに共通するのは、大企業に引けを取らず、環境変化の激しい時代を生き残っていくためのノウハウセミナーであるということです。

中小企業向けセミナーの狙いとは

東京商工リサーチが2017年4月に発表した2016年度の全国倒産件数はゆるやかに減少している一方、地方では、まだまだ厳しい現実にさらされている中小企業が多いのが現状です。実際に、静岡県や奈良県の場合、同じ時期に調査した負債1,000万円以上の県内倒産数は、前年より増加しています。

こうした背景を打破するためには、企業規模にかかわらず、企業を存続させるための経営に関する正しい知識を、企業トップや経営層が身につけることが必要です。中小企業向けセミナーが多い背景には、このような思いを具現化したい経営者たちの願いがにじみ出ているのかもしれません。

3.女性社員の活躍などに関するセミナー

3つ目のトレンドは、女性社員を対象にしたセミナーです。具体的には、女性幹部や女性リーダーの育て方のほか、女性社員の労働力に注目し、企業としても成長していくことを目的にしています。

女性社員が活躍するためのセミナーが多い理由

政府の「働き方改革」の推進の影響で、女性社員の活躍を方針にしている企業が増えていることが大きな理由のひとつでしょう。女性の活躍は日本の成長戦略の一環として、安倍内閣が掲げている内容のひとつ。メディアで取り上げられることも多く、「ポジティブ・アクション加速化助成金」など、女性社員育成のための補助金が設けられていることも、このテーマに力を注ぐ企業が増えている理由のひとつです。

女性社員が活躍するためのセミナーの狙い

前述したように、近年は慢性的な人材不足。優秀な人材の獲得が難しいなかで、男女問わず社内で優秀な人材を育成し、次代を担ってもらう体制を整えることが急務となっています。こうしたなか、女性の働き方を見直し、活躍できる場を提供することは、「管理職は男性がやるもの」という古い価値観を打破することにつながります。それは女性だけでなく男性の意識も変え、良い意味での競争を誘発し、企業全体の活性化にもつながるでしょう。

今経営者に求められている能力とは

このように、経営セミナーのトレンドを見てみると、人材の育成や活用に関するセミナーが多い傾向にあります。実際に、経営者に求められる能力は、まさにこの「人材を育てる」能力ではないでしょうか。ただ、現状の企業を束ねるだけでなく、未来にバトンを渡すための環境づくりや人材育成ができる経営者やリーダーを育てたい。それが多くの企業の願いでしょう。企業の成長を考えるのであれば、こうしたセミナーへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

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