社会人向けビジネススクールはなぜ人気?国内MBAカリキュラムの特徴とは

1990〜2000年代までは、MBAといえば海外でとるもの、というのが一般的な認識でした。しかし、近年はMBAプログラムを新設する大学院の増加や、新たなビジネススクールの設立により、国内でのMBA取得の注目度が非常に高くなっています。ここでは、社会人でも通いやすい、MBA取得を目的としたビジネススクールの特徴と、その人気の秘密を探っていきます。

ビジネススクールで学び直す社会人が増えている背景とMBA取得のメリット

技術の発展が著しく、グローバル化の進む日本のビジネス環境。そんななか、経営学の基礎を学び直し、MBA取得を目指すため、ビジネススクールに通う社会人が増えています。企業人としてキャリアアップやキャリアパスを目指す人はもちろん、経営者を目指す方にとっては、さらにMBAの知識は活かされるでしょう。

これからの企業は、競合会社に打ち勝つため、そしてグローバルな競争力をつけるために、優れたビジネスリーダーを育てる必要があります。日本国内でも、2003年に専門職大学院制度が創設され、慶応や早稲田をはじめ、多くの有名大学からMBA取得可能なビジネススクールが続々と設立されています。

ビジネススクールに通うメリットを、いくつか挙げてみましょう。

  • 専門分野のプロから多くを学ぶことができる
  • 昇給や昇進に有利
  • 同じ立場にある異業種の貴重な人脈ができる
  • 起業を志す場合にも役立つ知識が得られる
  • 経営の諸問題を体系的かつ合理的に俯瞰して考える力が習得できる
  • 夜間、週末型のコースも多く、仕事との両立ができる

MBA取得を目指すだけでなく、ビジネスリーダーとしての実践的な経験と自信が手に入ります。

ビジネススクールではどんなことを学ぶのか

MBAを取得するためには、ビジネスに関わるあらゆる科目を学ぶ必要があります。主として、以下のような科目を学びます。

  • マーケティング
  • アカウンティング
  • 経営戦略
  • 起業学
  • ファイナンス
  • 人的資源管理
  • 経済学
  • リーダーシップ
  • ビジネス法
  • 企業組織論
  • 統計学
  • 国際ビジネス学
  • クリティカル・シンキング

上記のようなカリキュラムを、経営に関わる基礎として体系的に学習していきます。ビジネススクールでは、このような幅広い知識が集中的に得られることがひとつの大きな特徴です。また、それだけでなく、志をともにする仲間と、数多くのディスカッションやケーススタディ、フィールドワークを通して、より実践に近い形での訓練を積むことができ、ビジネスリーダーに必要な実行力を身につけていきます。

この実行力を磨くトレーニングにこそ、通うビジネススクールによって特徴が如実に現れます。自分が何を目指し、どのようなスキルを身につけたいのかを明確にしたうえで、スクール選びをするとよいでしょう。

また、最近ではさまざまなニーズに合わせ、科目選択に自由度が増しており、より専門性の高い学習ができるようになってきています。さらに、夜間や休日に通えるスクールが多いので、働きながらMBA取得を目指す人も少なくありません。

ビジネススクールにかかる費用はどのぐらい?

約2,000〜3,000万円程かかるともいわれている海外留学と比べ、国内ビジネススクールは比較的安価といわれています。特に、国公立大学が実施しているビジネススクールの場合、約50万円程度の学費ですむケースもあります。しかし、その分入学倍率が高いのでご注意を。

以下に、代表的なビジネススクールの学費をまとめました(2017年4月現在)。参考として入学金と授業料の金額を掲載していますが、それ以外にも学校ごとにかかる費用が異なりますので、詳しくはそれぞれの学校のホームページで確認してください。

1. KBS慶應義塾大学大学院 経営管理研究科修士課程(MBA)

  • 在籍基本料:60,000円
  • 授業料:2,050,000円/年(初年度)
  • 入学金:200,000円
  • 授業料:1,640,000円/年(初年度)
  • 入学金:225,000円
  • 授業料:949,000円/年(初年度)
  • 入学金:282,000円
  • 授業料:535,800円/年(初年度)
  • 入学金:23,000円
  • 授業料:1,480,500円/年(初年度)
  • 入学金:300,000円
  • 授業料:1,250,000円/年(初年度)
  • 入学金:282,000円(東京都の住民は141,000円)
  • 授業料:520,800円/年(初年度)

2. 早稲田大学 大学院経営管理研究科

3. 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科

4. 一橋大学大学院 国際企業戦略研究科(国際経営戦略コース)

5. グロービス経営大学院

6. 中央大学 ビジネススクール

7. 首都大学東京大学院 社会科学研究科経営学専攻 高度専門職業人養成プログラム(MBA)

国内ビジネススクール選び3つのポイント

学校選びは、あくまでも「自分が何を学びたいか」を基準に考えていくことが重要です。何を学びたいかが明確になったら、以下の3つのポイントに注意して情報収集をしていきましょう。

1.  学びたい分野を専門にしている教員や教授がいるか

ビジネススクールには偏差値が存在しません。よって、大学のように学力レベルで決めるのではなく、自分自身の身になる経営スキルを学ぶために、教員や教授の専門性やレベルに注目して選ぶ必要があります。学びたい分野の専門家がいるかどうかは、インターネット上に有名な教授の論文が多く公開されていますので、参考にするとよいでしょう。

2.  授業・履修のスタイル

働きながらMBA取得を目指すなら、授業の開始時間や科目選択の自由度、履修要項などの確認が不可欠です。また、講義形式が多いのか、ケーススタディが多いのかなど、学校によって授業スタイルもさまざまですので、自分にあったところを選びましょう。

3.  在学生・卒業生をチェックする

卒業生にはどんな人がいるか? 在学生の年齢構成や出身企業は? 修了後の学生への支援制度はどのようなものがあるか? アルムナイ(卒業生組織)はあるか? などを確認しましょう。

まずは説明会や体験授業に参加してみよう

企業派遣の場合を除き、ビジネススクールでのMBA取得は多くの時間とお金がかかります。自身のキャリアプランやビジネスに最適な場所を見つけるためには、事前の情報収集にじっくりと時間をかけることが重要です。また、ほとんどの学校では、説明会や体験授業、個別相談会などを行っていますので、まずは直接自分自身の目で確認することをおすすめします。学校選びで後悔しないために、しっかりと比較検討を行いましょう。

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