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GRLP修了生の声「異文化コミュニケーションの核心を講義から得られた」


GRLPの受講生には、海外の現地法人で勤務している方も多くいます。日本と異なる文化で過ごしてきた現地の社員といかにコミュニケーションをはかり、仕事をしてもらうかは大きな課題のひとつです。今後は海外勤務でなくても、さまざまな文化や背景をもった人たちとコミュニケーションをとることがより必然的になっていくことでしょう。

こうした、異文化コミュニケーションの課題に対しても、GRLPは解決の有用なヒントを提供します。日立オートモティブシステムズで理事を務めている梨本成利さんは、GRLP受講時、メキシコとアメリカの拠点を統括する立場として、まさに現地社員たちと異文化コミュニケーションをはかっていました。

自分から提案や進言をしてこないメキシコ人の社員たちに、ボトムアップ的な仕事をしてほしい。こうした課題をもってGRLPを受講したなかで、講師から重要なことを学び、すぐに現地法人で実行に移したといいます。どんなことでしょうか。梨本さんのお話を聞いてみます。

現地社員が自分から提案しない
メキシコで抱えていた課題

私は、日立製作所グループでの勤務歴の半分ほどの期間を、アメリカやメキシコなどの海外拠点で過ごしてきました。2017年9月にGRLPを受講したときもメキシコの現地法人である日立オートモティブシステムズメヒコの社長を務めていました。一時帰国して受講したわけです。

日立オートモティブシステムズの社員は、以前もGRLPを受講していたこともあり、私にも日本の本社から「GRLPを受けるように」と声がかかり、受講しました。日産自動車のリバイバルプランを推し進めてきたカルロス・ゴーンさん(日産自動車会長)や志賀俊之さん(日産財団理事長)のお話を聞けることへのわくわく感はありましたね。

同時に、海外で勤務するうえでの課題も抱えており、GRLPで解決の手がかりを得られればとも考えていました。その課題とは、「メキシコの現地社員たちにいかに仕事をしてもらうか」です。メキシコでは「上意下達」の文化が強く、社員が自分から提案したり、上層部に進言したりすることがあまりないのです。おなじ北米大陸でもアメリカの文化とは大きく異なります。私は現地の社員のやり方や考え方に任せることには基本的に賛成で、実際そうしてきました。でも、うまくいくとは限らないという思いも持っていました。

「バリューを伝える」大切さを
GRLPの講義で得る

実際に受講したGRLPでは「ダイバーシティ」や「異文化」をテーマとした講義が多く、自分の課題と照らし合わせながら、先生たちのお話を聞くことができました。これまで私は、主にメキシコ、アメリカ、そして日本で働く様々な人たちと接してきましたが、世界にはマネジメントのしかたも、人の受けとめかたもさまざまあるということを、うなずきながら再認識できました。

そして4日目の午後、志賀さんが講師をされたセッションがありました。ここで私は、いまお話したような自分の課題を念頭に、志賀さんに「日産自動車では、海外拠点の運営はメキシコが一番うまく行っていると仰っていますが、それはなぜですか」と聞いたんです。「現地のやりかたに任せるだけでは、その拠点はもはや日本の会社ではなくなってしまいますよね。どのようにマネジメントされたのですか」と。

志賀さんからこう即答されました。「自分たちは、現地の社員たちに“バリュー”をちゃんと伝えるようにしました。日本の日産のバリューをきちんと理解してもらい、それに基づいた行動をとってもらうように心がけました」。

この志賀さんの答えに私は「なるほど」と思いました。バリューを伝えるのは当然のようでもありますが、実行はしていませんでした。

会社のバリューを整理し、言語化し、
現地社員に伝える

志賀さんからの言葉を受けた瞬間からずっと、「バリューを伝える」ということについて考えるようになりました。そして、GRLP終了後すぐ、メキシコの現地社員に日立オートモティブシステムズのバリューを伝える手はずを整えていきました。日立グループのバリューを整理して、とくに現地の文化において弱い部分をバリューとして示すことにしたのです。「チャレンジ(Challenge)」「チームワーク(Teamwork)」「パーソナルデベロップメント(Personal Development)」。これらをバリューの三本柱とすることにしました。

現地の社員たちには、現地の言語で伝えなければなりません。バリューをスペイン語と英語で表現する作業に移りました。当時の日立オートモティブシステムズメヒコの副社長と相談に相談を重ねましたね。たとえば、GRLPの講義では「コンフリクト(conflict)をもって解決をはかり、成長につなげる」といったお話がありましたが、「『コンフリクト』はメキシコの文化には合わないから別の言葉にしたほうがいい」とか、そうしたやりとりです。また、過去の失敗事例や成功事例を盛り込んだりもして、現地社員に、これらのバリューの大切さを自ら気づいてもらえるように心がけました。

こうして2週間ほどかけてバリューを明文化していき、そして現地社員たちに示したのです。社員たちに方針を説明して、イントラネットにバリューを示したほか、私が現地から発つときはガラスに文字を刻んだクリスタルを各拠点長に渡しましたね。先日、出張で現地に行ってみると、バリューを拠点ロビーの壁一面に掲げてくれていました。

とくにマネジメント層の現地社員は、ボトムアップ的な仕事のしかたを重視したバリューを示されて、驚いたかもしれません。でも、こうしてバリューを伝えることができ、彼らの心にも「仕事のしかたを変えるしかない」と響いているのではないかと思っています。

「自身の抱えている課題を整理して受講するとよい」

企業などの組織のなかで「自分は上をめざしている」「自分をもっと高めたい」と思っている方は、ぜひGRLPを受講されるとよいと思います。私が異文化コミュニケーションのお話やバリューを伝える大切さのお話に感銘を受けて自分の仕事にも活かせたように、なにかしら得られることがあると思いますからね。

受講されるにあたっては、ご自身の抱えている課題を整理しておくとよいと思います。具体的にどんなことを解決したいのかを心に留めて臨むと、さまざまな講義やディスカッションを経るなかで、解決にプラスになることを得られると思います。

梨本成利
日立オートモティブシステムズ 理事 パワートレイン&電子事業部副事業部長兼生産本部長
東海大学工学部電子工学科卒業。1985年、日立製作所に入社。米国ケンタッキー州の現地法人や、日本国内での製造拠点で、電子系の製品などの製造・生産技術業務に従事、また社員たちの指揮を執る。2010年、米国とメキシコの複数拠点をカバーする地域統括会社の最高執行責任者(COO)。メキシコ新工場のマネジメントにも従事。2015年10月より、日立オートモティブシステムズメヒコ社長。2017年9月にメキシコから一時帰国し、GRLPを受講。2017年10月よりラテンアメリカ地域統括会社社長。2018年4月に帰国、現職に。

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